2013年4月11日木曜日

歴史の跫音を聴く 其の壱


過日4月7日の日曜日、とある目的があってぶらり京都へ行って参りました。
折角なので、目的達成ついでに目的地周辺の幕末史跡巡りをしようと思い立ち、まず向かったのが京都御所。
「凝華洞」、別名「御花畠」。八月十八日の政変(1863)のときに壬生浪士組(後の新選組)が警備を担当したところですね。
続きまして、建礼門から蛤御門を左手に臨んでみました。
右手にちらっと屋根の端だけ写ってるのが建礼門で、左に小さく見えてるのが蛤御門。
禁門の変(1864)の当時は、蛤御門は写真の位置より100Mほど手前にあったので、どれだけ内裏から近いところで銃撃戦が行われていたか、少しでも感じて頂ければと思います。
丁度御所の春季一般公開が行われておりましたので、普段入ることの出来ない御所内部(内裏)まで足を運んでまいりました。
こちらは「小御所」。
王政復古の大号令が発せられた日の夜、「小御所会議」はここで行われました。
諸種の儀式や、武家の対面にも用いられていたというので、容保様もここに来られたのかな~などと想像しておりました。
寝殿造と書院造が混合した様式の建物みたいです。
奥に「迎春」と書かれた白い看板が立ってるのですが(見えにくいですね・・・)、奥に見える建物は孝明天皇の御書見の間として使用されていたようです。
内裏から出まして、今度は鷹司邸跡。
そうです、禁門の変の時に久坂さんが自刃した場所です。
こちらは鷹司邸跡から堺町御門方面を撮ったもので、写真中央にちょこんと写ってるのが堺町御門です。
こちらも先程の蛤御門同様、少しでも距離感が分かって頂ければなと思います。
御所はこのくらいにして、京都に来た目的を果たしに、旧京都府庁へ。
名前の通りかつての京都府庁で、入り口のところまで馬車で乗り付けることが出来る先進的な建物でした。
入り口の上にバルコニーが設けられていますが、あそこに立った人物は今まででふたりしかいないそうです。
ひとりは昭和天皇、もうひとりはユーリイ・アレクセーエヴィチ・ガガーリンさん。
庁舎の竣工が明治37年(1904)なので、もう一世紀以上経っているわけですが、その間で僅か2人。
次に立つ人がいたりとかしたら、京都中でニュースになったりするのでしょうかねぇ。
ちなみにこちらの建築はルネサンス洋式で、台形型の屋根が珍しいようです。
写真で見えてます建物の壁の白い部分は石で出来てるみたいですが、茶色い部分はモルタルみたいです。
日露戦争の影響で資金不足になったからだとか(竣工は明治37年、日露戦争は明治37~38年)。
さて、ここ旧京都府庁の土地は、かつて京都守護職会津藩上屋敷があった場所の区画そのままです。
なので周りを歩くと、屋敷の土地面積が良く分かります。
旧京都府庁の周りには、在京会津藩士たちの屋敷があったそうです。
本陣自体は金戒光明寺ですけどね。
そして、この度の旅の目的はこちらの桜の樹。
「容保桜」と呼ばれている品名です。
案内板によると、
京都府庁旧本館中庭に、ひときわ異彩を放つ山桜があり、調査を行うと山桜の変異と思われる。特徴として、花弁は五枚であるが通常の山桜よりも大輪である。花梗が長く、一文字状に咲き、芽出しも茶芽山桜の遺伝子を持ちながら大島桜系の花の要素も出ている。この様に変異し、現状の場所で気品を保ちながら成長したのも何かの因縁かと思われる。現地の京都府庁は、元京都守護職上屋敷の跡地であり、今昔の京都を見続けた場所に、この様な桜が偶然とはいえあるのが面白い。今後も永く府の行政を見続ける様、守り育てたいものである。これらの事情を踏まえて、新しい個体であることが判明したこの桜を、当時守護職の任に当たった、松平容保の名を継承し、容保桜と命名する。平成二十二年 春 佐野藤右衛門

とのこと。
佐藤さんは、桜守として知られる16代目の方です。
咲いたら3~4日で花が散ってしまうみたいでして、この日も折からの強風と雨で花はほとんど残ってませんでしたが、それでも一握りの花が散らずに待っててくれました。
ここの中庭は、円山公園などを手掛けた小川治兵衛さんによるものです。
建物自体がロの形になってますので、屋内何処からでも窓の外に桜を眺められるという、非常に魅力的な場所です。
ちなみに覚馬さんが二代目京都府知事の顧問となったのが明治3年で、京都府会議員初代議長となったのは明治12年の話ですが、その時はまだこの建物は存在していなかったので、覚馬さんが勤めていたのは二条城(そっちに府庁がおかれてました)の方です。
この後、遥々福島から来て下さった福島八重隊の皆様とお会いしたり、一緒に館内を巡ったり、会津グルメのなみえ焼きそばや会津地鶏の串焼きを食べたり・・・と、和やかな時間を過ごしておりました。

其の弐へ続く・・・。


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